こんにちは。別府優子です。
前回に引き続き、tooth wear の原因(内因性因子)についてお話します。
外因性因子としまして、前回、『酸性度の強い食べ物・飲み物』を上げました。
内因性因子とは、『胃酸で歯を溶かしてしまう』ことの原因になります。
誰でも、気分が悪くなったり、胸やけがしたりして、嘔吐することはあります。
ただ、これが日常的に行われれると、pH1~2の胃酸は、歯を溶かしてしまいます。(特に胃液の触れる内側)
『日常的な嘔吐』とは、胃食道逆流性疾患(逆流性食道炎)もしくは 摂食障害(拒食症・過食症など)です。
逆流性食道炎は、日常的に聞かれる症状の一種ですね。
このために、歯が解けてしまっている方は、まず消化器内科で胃食道逆流症を治療することが先決です。
また、摂食障害を患っている方は、嘔吐を習慣的にしている可能性が高いです。
こちらは、自ら嘔吐を繰り返しているため、自分で『摂食障害の治療が必要』だと気が付いていないことがほとんどです。
私たちは口の中を診て、患者さんの摂食障害に気が付くことがあるのですが、繊細な内容なので、患者さんの様子を見ながら、話しをするようにしています。
どちらとも、歯だけを治療しても、原因が他にある以上、それを治していかなければ、完治とはなりません。
つまり、内因性因子が原因のtooth wearは医科歯科連携の治療が必要となります。