こんにちは。別府優子です。
先日、大きな虫歯を作って、2年ぶりにやって来てくれた12歳の男の子の治療についてです。
(赤色で囲まれた部・虫歯 黄色で囲まれた部・歯髄)
左下の第一大臼歯。
問題なのは歯髄に及ぶほどの大きな虫歯があることです。
経験則では、レントゲンに写った虫歯より実際が大きいことの方が多いです。
なので、このケースも虫歯が歯髄に及んでいる可能性が高いと思われます。
さあ、治療開始です!
大きな虫歯を削合していくと・・・
やっぱり歯髄まで、う蝕が及んでいました!
(歯髄には神経だけでなく動脈・静脈・リンパ管なども通っているため、生きた組織は出血があります)
感染した歯髄を取り除き・・・
MTAセメントという、生体親和性の高いセメントでふさぎます。
しっかり固まったところで、この上にダイレクトボンディングを行って・・・
完成です!
歯髄組織を守るだけでなく、健全な歯質を削ることなく、健康的な治療が出来ました。
(この後、矯正治療に入っていくため、手前の乳歯は抜歯しています)
この治療は
「VPT(歯髄温存療法)」+「ダイレクトボンディング」
マイクロスコープを駆使して行う精密治療の一つです。
この治療は自費治療です。
このケースを保険治療で行うと
「抜髄(神経を取る治療)」+「FMC(歯全体を銀歯で覆う)」
となり、歯の寿命を縮めてしまうため、あまりお勧めできません。
歯の健康を守りたい方には、ぜひ精密治療を選ばれることをお勧めします。
さて、12歳の男の子。
精密治療はチェアタイムが長いため、術後はぐったり・・・。
(麻酔も初体験!)
頑張りましたね! お疲れさまでした~♬